歯ぎしり・食いしばりが原因で起こるWSD(くさび上欠損)とは?
こんにちは。金沢市寺町にある歯医者、川原けんこう歯科医院で歯科医師をしております、竹中です。
毎日暑い日が続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
冷たいものが恋しくなるこの季節、アイスや冷たい飲み物が「しみる」と感じたことはありませんか?
その原因の一つとして、「WSD(くさび上欠損)」という歯のトラブルが関係しているかもしれません。
WSDは、歯の根元部分がくさびのように削れてしまう状態で、「しみる」「欠けてきた」「見た目が気になる」などの症状が現れます。

そしてその原因の一つが、日常的に起こっている「歯ぎしり」や「食いしばり」なのです。
【目次】
WSD(くさび上欠損)ってどんなもの?
- 歯ぎしり・食いしばりがWSDを起こすメカニズム
- WSDが進行するとどうなる?
- どうやって予防・対策すればいいの?
- まとめ:見えにくいけど大きな影響をもたらすWSD
1.WSD(くさび上欠損)ってどんなもの?
WSDとは、「Non-Carious Cervical Lesion(非う蝕性歯頚部病変)」とも呼ばれ、虫歯ではないのに歯の根元(歯頸部)が削れてしまう状態です。
「くさび状」と呼ばれるのは、削れた部分が三角形(くさび)状に見えるためです。

見た目だけでなく、冷たい物がしみるといった知覚過敏のような症状が起こることがあります。
ではなぜ、このようなWSDが起こるのでしょうか?
2.歯ぎしり・食いしばりがWSDを引き起こすメカニズム
WSDの原因は複数ありますが、最近注目されているのが「力のかかりすぎ(過度な咬合力)」です。
特に、歯ぎしりや食いしばりのように、無意識に強い力が歯にかかる習慣は、歯に大きなダメージを与えます。

歯ぎしりや食いしばりによって歯に加わる力は、以下のような影響をもたらします。
・歯の根元(歯頸部)に屈曲応力が集中する
→長期間の繰り返しにより、エナメル質が微細に破壊される。
・歯の表面が少しづつはがれて、くさび状に削れていく
・硬いエナメル質が壊れる事で、その下の象牙質が露出してしまう
この現象は「アブフラクション」と呼ばれ、まさに力による歯の欠損の一種とされています。
3.WSDが進行するとどうなる?
WSDは一度起きてしまうと、自然に元には戻りません。
放置すると以下のような問題が起こります。
・知覚過敏がひどくなる
・歯がもろくなり、更に欠けやすくなる
・歯の根の部分がむき出しになると、虫歯になりやすくなる
初期の段階であれば症状がほとんどないことも多いため、定期的な歯科検診での早期発見がとても大切です。
4.どうやって予防・対策すればいいの?
WSDの予防には、原因である「歯ぎしり・食いしばり」をコントロールすることが重要です。具体的には以下のような方法があります。
1.マウスピース(ナイトガード)の装着
夜間の歯ぎしりや食いしばりの力が歯への負担とならないよう、歯を保護するものです。
川原けんこう歯科医院では、硬さ、厚みがそれぞれ異なった3種類のマウスピースを準備しています。

2.ストレスのコントロール
歯ぎしり・食いしばりは、ストレスと密接な関係があります。
適度な運動やリラクゼーション、睡眠の質の改善なども有効です。
3.日中の食いしばりに気づく
無意識のうちに上下の歯を合わせていないか、こまめに意識して確認する習慣が大切です。
「上下の歯は接触していないのが正常な状態」と覚えておきましょう。
4.歯科での処置
すでにWSDが起きてしまい、冷たいものがしみるといった症状が出ているなら、知覚過敏を抑制する成分が入った歯磨剤を使っていただいて症状が落ち着くか様子を見ます。
歯磨剤の効果があまりなかったり、日常生活に支障が出るほどに症状が強かったりする方はしみ止めを塗ることも可能ですが、効果には個人差があります。
5.まとめ:見えにくいけど大きな影響をもたらすWSD
WSD(くさび上欠損)は目立ちにくい問題ですが、放置すると知覚過敏や歯の破折など、大きなトラブルにつながることもあります。
その原因の一つが、日常的に起こる歯ぎしりや食いしばりです。
「歯がしみる」「欠けてきた」「根元がすり減っている」など…そんな時は、ぜひ一度川原けんこう歯科医院にお越しください。
無意識のクセを見直して、大切な歯を長く健康に保ちましょう!
川原けんこう歯科医院 歯科医師 竹中
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