永久歯の生え変わりは油断ができない?
永久歯の生え変わりは油断ができない?
こんにちは 歯科衛生士の白藤です。
2月に入り、温かくなったり寒くなったりで体調を壊しやすい時期になりましたね。
今回は乳歯から永久歯へと生え変わる時にみられる
過剰歯と欠如歯についてのお話です。
みなさんは過剰歯や欠如歯という言葉を聞いたことがありますか?
あごのなかで歯が余分にでき、ほかの歯が生えるのを邪魔するのが「過剰歯」。
(nico 2017 8月号 資料より一部抜粋)
歯があごのなかでうまく育たず、歯の本数が少ないのが「先天性欠如歯」です。
(nico 2017 8月号 資料より一部抜粋)
お子さんの乳歯が抜けたにもかかわらず永久歯がなかなか生えてこないと不安になりますよね。
そんな時歯医者さんに行くと、
「一度レントゲン(パノラマエックス線写真)を撮ってみましょう」
と言われることがあると思います。
レントゲンを撮る目的は余分な歯ができ前歯が生えるのを邪魔していないか、
あごの骨の中で永久歯がうまく育っているかを確認するためです。
そこで生えてくるはずの永久歯がみられない場合は欠如歯となります。
あごのなかで起きていることは外側から診てもわからないので
レントゲンを撮る必要があるのです。
永久歯の生え変わりはうまくいくことが当たり前というわけではないのです。
「過剰歯」は約30人に一人。「先天性欠如歯」はなんと約10人に一人の割合
でみられるのです。一人につき1本だけの場合もあれば
複数本の場合もあります。
どちらも先天的なもので原因は不明です。
~「過剰歯」を放置するとどうなる?~
過剰歯は、子供の頃に治療を受けずに放置してしまうと、
歯並びが悪くなるだけではなく、過剰歯の周りに「嚢胞」という
膿の塊ができてしまうこともあります。嚢胞が大きくなると、
永久歯の根っこをとかしてしまう恐れもあり、歯が
抜けやすくなってしまうことも。
処置としては抜歯などですが、必ず、どの過剰歯にも処置が
必要なわけではありませんので歯科医院で先生とよく相談してみましょう。
「欠如歯」の対処法
- 乳歯をそのままにする(永久歯がない先天性欠如歯の場合、乳歯をあえてそのままにして使い続けるという方法)
- 矯正治療を行う
- 部分入れ歯をいれる
- ブリッジ治療を行う
- インプラント治療を行う
と対処法はいくつかありますが幼い年齢で行うには
なかなか判断が難しい治療もあります。
また欠如歯が見つかることでショックを受けられる親御さんもおられます。
ですがこうしたことは誰にでも起こりうることです。
永久歯がなかなか生えてこない時は一度歯科医院を受診して
診てもらうとよいでしょう。
もし過剰歯や欠如歯がみつかった時は
患者さまとしっかりご相談させていただきます。
また必要に応じて小児歯科の専門医や、子どもの患者さんの診療に慣れている
一般歯科で、治療を行うべきかどうか相談してみましょう。