口腔機能低下症について
こんにちは。歯科衛生士の平田です。
寒い日が続きますが、皆さん変わりなくお過ごしでしょうか?
今年はインフルエンザも同時に流行っていますね。疲れ過ぎず、今まで通り感染予防を行っていきましょう!
今回は口腔機能低下症についてのお話です。あまり聞き慣れない言葉ですが、生活をする上でとても大切な機能なのでぜひご覧ください!
最近せき払いが増えた、のどに食べ物がつまる感じがする、などといった症状はございませんか?
こうした症状は実はお口の老化のサインなのです。これらを放置していると窒息や誤嚥性肺炎を引き起こしたり、やがてはうまく食べられなくなり寝たきりの原因となることもあります。
お口の老化は知らず知らずのうちに始まっていることもあります。老化を予防するには、まずは「気づく」ことが肝心なのです。
噛む、飲み込む、話すといったお口の機能は、からだの筋肉と同じように加齢とともに衰えていきます。こうした変化は「口腔機能低下症」と呼ばれ、全身の健康を損なう最初の段階になると考えられています。
お口の老化は早めに気づけばその分予防もしやすいですが、それに気づいていない方も多いのが現状です。
では、加齢によるお口の機能低下とは具体的にどういうことなのでしょうか?
健康なお口
・唾液が十分に分泌
・引き締まった唇や頬
・舌の動きもよい
・飲み込みにも問題ない
老化したお口
・唾液が減ってお口が乾燥する
・唇や頬の筋肉が衰える
・舌の筋肉も衰える
・飲み込みがうまくいかなくなってくる
お口の老化のサインが起こる原因とは?
こんなことございませんか?
・お口の渇きを感じることが増えた
・口臭が気になる
・口角が切れたり、舌がヒリヒリしやすい
→唾液分泌の減少が原因
・お口から食べ物がこぼれる
・頬をかんだり、舌をかむことが増えた
・麺類をすするのがつらい
→唇や頬の筋力の低下が原因
・胸に食べ物が残ったり、つまった感じがする
・滑舌が悪くなった
→舌の筋力の低下が原因
・食事中にむせる、せき払いをする
・お茶を飲むときにむせる
・夜、せきで眠れない
・会話中もしきりにせき払いをする
・歯科の治療中にお口に水をためていられない
→咽頭蓋の弁の動きの低下が原因
◎総合的に
・ものが飲み込みにくく、食べ物がのどにつかえる
→舌の筋力低下と唾液の減少
・食事中や食後にのどがゴロゴロする
→舌の送り込む力の低下や、唾液の減少
・食べるのが遅くなった
→咀嚼筋や舌の力が衰えていたり、咽頭蓋の弁の動きが悪くなっている
・お口の中に食べ物が残る
→舌の送り込む力の低下や、唾液の減少
・寝ているときにお口が渇いたり、いびきをかく
→舌の筋肉が落ちると寝ているときに舌が垂れ下がり気管をふさぎやすくなる
そこに空気が通ることでいびきを生じることになり、いびきをかいているとき
は口呼吸になるため、お口が渇きやすくなる
◎その他
・ガラガラ声など、声がかすれてきた
→声帯の筋肉が硬くなり、動きが悪くなると声がかすれるようになる
お口の機能の低下は、「筋肉の衰え」からきますので、お口やのどの筋肉を鍛えることが大切です。
また、唇や頬、舌、咽頭蓋の弁を鍛えるエクササイズや、唾液腺のマッサージをすることで改善と予防することができるようになります。
こちらの体操も参考にしてみてください!