歯磨きで血がでることはありませんか?
こんにちは。歯科衛生士の吉野です。
今年も残す所あとわずかになりましたね。患者様や、近隣住民の皆様の温かいご支援により、今年一年も診療していく事ができました。ありがとうございました。
今年最後のブログテーマは歯肉(歯ぐき)の腫れについてです。
皆さんは歯を磨いている時に血が出たことはありませんか?
歯の周りの歯ぐきがぷっくりと赤く腫れたことはないですか?
実はこれらはほとんどが歯肉炎という病気です。
歯肉炎とは、歯ぐき(歯肉)に炎症が起きている状態です。歯肉炎が起きていると、
歯ぐきが赤く腫れ、歯ブラシなどのちょっとした刺激で傷つき、出血を起こします。
では歯肉炎はなぜ起きるのでしょうか?
主な原因はプラーク(歯垢・細菌のかたまり)によるものです。
プラークとは、歯垢とも呼ばれる飲食後に歯の表面についているネバっとした白い細菌のかたまりのことです。
そのプラークが歯と歯肉の間に溜まり、プラークが持つ毒素が歯肉に侵入すると、身体が毒素の侵入を防ごうとして炎症が起きます。これが歯肉炎の起こる原因です。
また、全身性の因子やホルモンバランスの乱れが原因による歯肉炎もあります。
妊娠中のホルモンバランスの乱れによる歯肉炎の悪化が代表例の一つです。
歯肉炎は歯周病の初期段階です!
歯肉炎と歯周病はつながっています。
歯周病は皆さんよく聞くワードだと思いますが、歯周病は簡単にいうと歯を支える骨が溶けていく病気です。成人の約8割が歯周病にかかっているとも言われています。
歯肉炎の段階ではしっかりとケアを行えば症状は落ち着いてきますが、放置しさらに進行してしまうと歯周病として歯を支える様々な組織にまで炎症が広がり、支える骨が溶け、最悪の場合歯を失ってしまうことにつながります。
歯肉炎の予防方法
歯肉炎の予防・改善には日々のケアが必要不可欠です。
・歯磨きを徹底しましょう!
歯肉が腫れていたり、血が出るところが普段から磨き残しが残っている所です。
歯の裏側や歯並びにガタつきがある所、奥歯など磨きにくい場所の歯ブラシの当て方や強さ、角度などを工夫してみましょう。
また、歯ブラシだけでは取り切れない歯と歯の間汚れはフロスや歯間ブラシを使ってキレイにしましょう。
・歯科医院で適切なメンテナンスを
自分ではしっかりと磨いているつもりでも、磨き残しが残っている場合もあります。
メンテナンスでは患者様それぞれの磨き残しをしやすい場所の磨き方などもお伝えしています。
また、歯石になってしまった硬い汚れはセルフケアでは取り除くことはできません。
歯石は歯科医院で専用の機器を使って取り除くことができるので、なるべく放置せず歯科医院でのクリーニングを受けましょう。
ここまで歯肉炎についてお話してきましたが、歯ぐきの腫れには歯肉炎でない場合もありますので、異常を感じられた際は
お早目の受診をおすすめします。
お口に関して気になることがあればお気軽にご相談ください!
2023年もスタッフ一同、より一層精進して参りますので、来年も変わらぬご愛顧のほどよろしくお願いいたします。