洗口液の選び方
こんにちは!
歯科衛生士の平戸です。
様々な製品が売られている洗口液。
たくさんありどれを選べばいいか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
口の中の状況によって、選ぶ物も異なります。
今回は洗口液の選び方、使い方について話します。
「洗口液」と「液体ハミガキ」
まず製品を選ぶ時には、それが「洗口液」であるか「液体ハミガキ」であるかにご注意ください。
見分け方はラベルの製品名の下や、裏面の成分表示を見て下さい。
近くに洗口液か液体ハミガキかが記載されています。
同じメーカーの製品でも、製品によって洗口液だったり液体ハミガキだったりすることもあるので、ラベルはしっかりチェックしましょう!
使い方
「液体ハミガキ」
すすいでお口の中に行き渡らせたあと吐き出し、歯磨きをします。歯磨き粉の代わりとして使用します。
液体ハミガキ→歯磨き
・研磨剤を含まないので歯の表面を傷つけにくいです。
・歯磨き後、口をゆすがなくてもいいので高齢者の方や、体が不自由な方にはうがいの手間が省けるので楽です。
・研磨剤が入ってないため、茶渋やタバコのヤニは気になる方は、研磨剤の入った歯磨き粉をおすすめします。
「洗口液」
毎日の歯磨きにプラスして歯磨き後や就寝前の使用をすすめます。洗口後、水ですすぐ必要はありません。
歯磨き→洗口液
歯周病予防に
歯周病予防に洗口液を使うのならば、歯磨き+洗口液とセットで使うことが理想です。
歯周病とは細菌の塊であるバイオフィルム(プラーク)を原因とする細菌感染です。
細菌の毒素により歯肉に炎症が起き、歯を支える顎の骨が吸収されてしまう病気です。
洗口液を使うには、バイオフィルムをまず、歯磨きで破壊する必要があります。
その後、洗口液を使うことにより、洗口液の成分により殺菌作用を発揮し、バイオフィルムを再形成するのを抑制します。
歯磨き後1~2分以内で使えるとベストです。
どうしても歯磨きできないときは…
どうしても忙しくてお昼休みに歯磨き出来ない方は、
エッセンシャルオイル ポピドンヨード この成分が配合された洗口液やうがい薬がおすすめです。
これらの成分はバイオフィルムの中に浸透し短時間で殺菌作用を発揮します。
・リステリンクルーミントゼロ
・イソジンうがい薬
成熟した分厚いバイオフィルムには効果が弱まりますので、前回の歯磨きから5時間以内に使用するようにしましょう。
他にも…
歯ぐきの腫れなど、炎症を抑えたい
・コンクールF
・ガムナイトケアリンス
・システマ薬用デンタルリンス
むし歯のリスクが高い方
フッ素入りの洗口液が適しています。
1日1回、4~5歳以上(うがいできるようになってから)
フッ素濃度は主に225~450ppmです。
フッ素配合洗口液を使う際は、次のことに注意しましょう。
使用量
5~10mLを用います。年齢や個人ごとにお口の大きさは異なるため、お口の大きさにあわせた量で、すみずみに行き渡らせましょう。
効果的な使用方法
食後または就寝前にご使用ください。特に就寝前のご使用をオススメします。
就寝中は飲食せず、かつ唾液の分泌量が少ないので、長時間フッ素がお口の中にとどまります。
・バトラーF洗口液0.1%(サンスター)
・フッ化ナトリウム洗口液0.1%(ライオン)
洗口液の「アルコール」「ノンアルコール」の違い
アルコールもノンアルコールも成分は同じです。
アルコール入りは爽快感があります。
刺激が強すぎると感じる方はノンアルコールをおすすめします。
また、口の中に口内炎や傷がある方は、刺激が強すぎると口の粘膜に異常が現れたり、悪化したりする恐れがあるので使用を避けるのが望ましいです。
洗口液を選ぶときはご自身が何のために洗口液を使うのかをはっきり意識しておくと、選びやすくなります。
洗口液を使う場合は歯磨き+洗口液です。
分からないことがあれば、ぜひご相談下さい!