歯ブラシコーディネートセミナー
皆さんこんにちは。歯科衛生士の大原です。
先日スタッフ全員で歯ブラシコーディネートセミナーを受講しました。
皆さんはメンテナンスの際に歯科衛生士から磨き残しを指摘された経験はありませんか?
しっかり磨いているつもりなのに歯医者に行くといつも注意される・・と感じた事がある方は多いのではないでしょうか?
私たち衛生士は皆さんの歯肉をできるだけ炎症のない状態にコントロールするためにプラークを取る方法ばかりについ目が向いてしまいます。どんな歯ブラシを使うか?はそれほど重要視していませんでした。
プラークが残って歯肉が赤く腫れ炎症を起こし、少し触ると出血してくる状態を確認すると、磨き残しがある場所や磨き方を伝えようと毛先の当て方や動かし方、圧などを患者様に説明します。患者様自身でプラークコントロールができるように磨き方を伝えようとしますが、上手く改善されないことも多く、毎回同じような説明を繰り返してしまう事もあります。
今回のセミナーでは歯ブラシの知識だけだはなく、患者様と衛生士の視点にギャップがあること、なぜそこにプラークが残ってしまうのかをブラッシングの技術的な問題だけではなく解剖学的な因子やプラークがつきやすい環境的因子を考えるという事から学びました。
『衛生士は方法論にこだわってしまいますが、患者様は自分にどんな歯ブラシが合っているかを知りたがっています・・』と講師の先生は仰っていました。
確かにもしも自分が患者様の立場なら、私にはどんな歯ブラシが合うのかを教えてほしいし、それを聞けるのは衛生士しかいないと思いました。
今回受講した歯ブラシコーディネートセミナーで今までの一般論のようなブラッシング指導ではなく、患者様一人ひとりの状況や口腔内、目的別に合った歯ブラシを選択して、その歯ブラシを使った磨き方を説明させて頂く!という観点を知ることができました。
患者様には歯ブラシが変わるだけでお口の中も変わるということをぜひ感じて頂きたいと思います。
先日患者様から『おすすめの電動歯ブラシはありますか?』という質問を受けたので、今回は代表的な3つの電動歯ブラシについてご紹介させて頂こうと思います。
音波振動歯ブラシ
・PHILIPS sonicare ダイヤモンドクリーン
毎分31,000ストロークの高速振動で歯垢をたたき浮かせ、幅広い振動で歯垢を払い落とすと同時に、口の中の唾液の流れ「音波水流」を発生させます。口の中すみずみまで歯垢を優しく効果的に落とします。
こんな方にお勧め・・・
・多忙で時間がなくゆっくりと歯磨きをすることが難しい方
・歯磨きが面倒だと感じている方
・手用ブラシを上手く使いこなせない方
・べったりした歯垢がつきやすい方
・GC プリニアスマート 歯科専売品
パワーコントロール機能を搭載し、効果的にプラークを除去。横磨きの動きで歯肉を傷つけ
にくく、手磨きと同じ感覚でブラッシングできます。3つのモードにより、幅広い世代に
お使い頂けます。またプラークを効率良く落とすマルチフィットブラシ、細かい部分に優しくアプローチできる密集極細毛ブラシ、ポイントケア用のワンタフトブラシを標準で付属しているので、様々な口腔内に対応できます。
こんな方にお勧め
・口腔内にインプラントがある方
・部分磨きが必要な方
・矯正治療中の方
・ブラッシング圧の調整が難しい方
高速運動電動ブラシ
・ブラウンオーラルB PRO5000
独自の丸形回転、水には溶けにくい歯垢を歯茎の際まで物理的にこすり取ります。
歯茎に優しい設計。ブラシ圧が強いと、センサーが光ってお知らせ。ソフトなモードに
自動切換え。
選べる3つのモード。標準クリーンモードをはじめ、柔らかクリーン、ホワイトニングの3つのモードを搭載
こんな方にお勧め
・より高度なプラークコントロールを望む方
・かぶせ物、詰め物の多い方
・べったりしたプラークがつきやすい方
以上の3つの電動歯ブラシが代表的なものになりますが、選択のポイントは
ブラッシングの目的、患者様のニーズ、使用感、価格、禁忌省の有無などを考慮して頂く
必要があります。
電動歯ブラシも手用歯ブラシと同様に、患者様ご自身で選択するのは少し難しいと思います。
どれを選べばいいか分からないときは、担当の衛生士が患者様に合わせてご提案させて頂きますので、ぜひご相談下さい。