ブログ|金沢市寺町の歯科・歯医者|川原けんこう歯科

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マイオブレース勉強会 『歯並び』と『健康』

「歯を並べる矯正」から「成長を導く矯正」へ

 

 

〜Myobrace治療が目指す、本当の意味での“子どもの成長サポート”〜

院長の川原賢功です。先日、スタッフとMyobrace(マイオブレース)治療に関するセミナーに参加してまいりました。講師の先生は福岡県でご開業の岡本高太郎先生。九州歯科大学の後輩ですが、私にとって人間的に尊敬できる素晴らしい人格の先生です。

今回のセミナーでは、単に歯を機械的に並べる矯正ではなく、
「なぜ歯並びが悪くなるのか?」
「子どもの顔や顎は、どのように成長していくのか?」
という“根本原因”に焦点を当てた内容が数多く紹介されていました。

 

もちろん歯を整えることは大切です。
しかし本来、歯並びは「結果」であり、その背景には、

  • 呼吸
  • 舌の位置
  • 飲み込み方
  • 姿勢
  • 筋肉の使い方
  • 睡眠
  • 生活習慣

など、さまざまな機能が関係しています。

つまり、歯並びだけを見ていても、本当の原因は解決しない場合があるのです。

顔の成長は「機能」によって決まる

子どもの顎や顔は、生まれつきだけで決まるわけではありません。

実は、

  • 正しく鼻で呼吸できているか
  • 舌が上顎についているか
  • 唇が閉じられているか

といった日常の機能刺激が、骨の成長に大きな影響を与えています。

例えば、鼻呼吸ができている子どもは、舌が自然に上顎に収まりやすくなります。
すると、舌の力が上顎を適切に支え、顎が前方へ健やかに成長しやすくなります。

一方、口呼吸が続くと、

  • 唇が開く
  • 舌が下がる
  • 飲み込む時に口周囲へ余計な力が入る
  • 頭が前に出る

などの代償動作が起こります。

その結果、顔全体が「下方向」に成長しやすくなり、

  • 歯並びの乱れ
  • 出っ歯
  • 叢生(ガタガタ)
  • 開咬
  • 面長傾向
  • 気道の狭さ

などにつながっていくことがあります。

今回のセミナーでは、こうした状態を「ダウングロース(下方成長)」という概念で説明していました。

習慣は“脳”に記憶される

非常に印象的だったのが、「習慣は脳の神経回路によって固定される」という話でした。

私たちの脳は、同じ動作を繰り返すことで、その情報を“自動化”していきます。

つまり、

  • 口呼吸
  • 低い舌の位置
  • 唇を開ける癖

なども、長期間続くことで“脳の習慣”になってしまうのです。

そのため、単純に「口を閉じてね」と伝えるだけでは改善が難しいケースもあります。

Myobrace治療では、

  • 鼻呼吸
  • 正しい舌位
  • 正しい飲み込み
  • 唇を閉じる習慣

を、毎日のアクティビティによって反復練習します。

これは単なる筋トレではなく、
“脳の習慣を書き換える治療”
とも言える非常に重要なアプローチです。

Myobrace治療で大切なのは「子どもの主体性」

セミナーの中で繰り返し強調されていたのが、

「治療の主役は子ども本人である」

という点でした。

Myobraceは、ワイヤー矯正のように“装置を付ければ自動的に治る”治療ではありません。

  • 日中1時間の装着
  • 夜間装着
  • 呼吸や舌のトレーニング
  • 姿勢改善

など、子ども自身の協力が非常に大切になります。

だからこそ当院でも、初回カウンセリングでは必ずお子さん本人にも分かる言葉で説明を行っています。

「なぜ歯並びが悪くなるのか」
「なぜ鼻呼吸が大切なのか」
「なぜ舌の位置が重要なのか」

を理解してもらうことで、治療への主体性が大きく変わってくるからです。

また、保護者の皆さまのサポートも非常に重要です。

実際、子どもは保護者の生活習慣や呼吸パターンを無意識に真似する傾向があります。

そのため、ご家庭全体で、

  • 鼻呼吸を意識する
  • 姿勢を整える
  • 口を閉じる習慣を作る

ことが、治療成功への大きな鍵となります。

 

顔貌(顔つき)は体からのサイン

今回のセミナーでは、顔貌診断についても多く学びました。

例えば、

  • 口が常に開いている
  • 目の下にクマがある
  • 下顎が後退している
  • 顔が縦長
  • 猫背
  • 頭が前に出ている

こうした所見は、単なる見た目の問題ではなく、

  • 呼吸
  • 舌機能
  • 睡眠
  • 姿勢
  • 顎顔面の成長

などの不調和を反映している可能性があります。

つまり、顔つきは「体からのメッセージ」でもあるのです。

だからこそ、歯だけを見るのではなく、

  • 呼吸
  • 姿勢
  • 筋機能
  • 生活習慣

まで含めて総合的に評価することが重要だと、改めて感じました。

 

拡大装置(BWS)の考え方

今回のセミナーでは、BWSという拡大装置についても詳しく学びました。

一般的に「拡大装置」というと、横に広げるイメージを持たれることが多いですが、BWSは単なる側方拡大ではなく、

「上顎を前方へ成長誘導する」

という考え方を重視しています。

特に上顎の成長不足がある場合、適切な時期に前方成長を促すことで、

  • 歯が並ぶスペース確保
  • 鼻呼吸しやすい気道形成
  • 顔貌改善

などにつながる可能性があります。

もちろん、装置だけで治るわけではありません。

Myobraceによる機能改善と組み合わせることで、初めて本来の力を発揮するという点が非常に重要でした。

「歯並び」だけではなく、「健康」を見る

今回のセミナーを通して改めて感じたのは、

「歯並びは、子どもの健康状態を映し出す一部である」

ということです。

歯並びだけを整えるのではなく、

  • 正しく呼吸できる
  • しっかり鼻呼吸できる
  • 舌が正しい位置にある
  • 良い姿勢を保てる
  • 睡眠の質が良い

そうした“土台”を整えることが、子どもの健やかな成長につながるのだと感じました。

当院でも今後さらに、

  • 鼻呼吸指導
  • 姿勢指導
  • MFT(口腔筋機能療法)
  • Myobrace治療
  • 保護者教育

を充実させながら、単なる「歯並びの改善」ではなく、

「子どもの未来の健康づくり」

につながる医療を目指していきたいと思います。

お子さんの

  • 歯並び
  • 口呼吸
  • いびき
  • 姿勢
  • お口ぽかん
  • 食べ方
  • 飲み込み方

などで気になることがありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。