歯医者さんの麻酔について
こんにちは。歯科医師の吉久です。
毎日猛暑が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
医院の外では暑さに負けずゴーヤが立派に育っています!
今回は治療の前に行われる『麻酔』についてお伝えします。
歯医者さんで行う麻酔にはいくつかの種類があります。
【浸潤麻酔】
虫歯の治療や神経の治療、歯を抜く治療など痛みを伴う治療で用いられます。
治療する場所の歯を支える骨へと効かせていき、神経に届かせます。
特に下あごの奥歯は骨が厚くて硬く、なかなか麻酔が効きにくい場合には、何本か麻酔を足すこともあります。
麻酔をされたことある方の中で、麻酔で痛みを感じたことはありませんか?
痛みの種類には大きく分けて3種類あります。
1・針を歯茎に刺すときのチクッとする痛み
2・刺した針をさらに奥に進めるときの痛み
3・麻酔液をグーッと挿入するときの痛み
これは、歯を支える骨にくっついている歯茎の下にお薬が入っていくときにおきる“圧迫痛”になります。
下あごの奥歯や炎症が強くなかなか麻酔が効きづらい方には『歯根膜注射』を行うこともあります。
歯根膜注射は浸潤麻酔と同じく局所麻酔の一種です。
歯と骨をつないでいる靭帯「歯根膜」に麻酔薬を注入し、歯の周りに一気に効かせる方法です。麻酔が効きにくいときに用いられる方法で、追加時に行うことが多いです。
・歯を覆う歯根膜に麻酔を作用させるため、1~2日間噛むと違和感が残ることがあります。
・歯の周りが汚れていると、針や薬液で細菌を歯茎に押し込んで軽い炎症が起きることがありますが、数日で落ち着いてきます。
他にも髄腔内麻酔や伝達麻酔などいろいろな方法もあります。
【表面麻酔】
歯茎に麻酔薬を塗り、歯茎の表面に麻酔を効かせる方法です。
針を刺すときのチクッとする痛みに効き、痛みも多少緩和します。
歯茎に塗布して数分すると効いてきます。
スプレータイプやパッチタイプなどもありますが当院では、ジェルタイプを使用しております。
グラグラしている乳歯を抜くときや、注射が苦手な方は表面麻酔することで少し気が楽になるかなと思いますのでお気軽にお伝えください。
☆麻酔後の注意事項☆
・麻酔後1~2時間(個人差あります)の間、お食事は口の中や唇を誤って噛みやすいので、麻酔が切れるまで控えて下さい。
ひどい場合、大きな口内炎みたいに傷になることもあります。
歯科では数種類の麻酔薬を患者さんの持病やアレルギーに応じて使い分けています。
持病やアレルギーがある方は必ず問診票・又はスタッフにお伝えください。
まだまだ猛暑が続いておりますが、皆さん体調に気をつけてお過ごし下さいね!!!
nico 2020年2月号