女性の口腔内の変化
女性の口腔内の変化
こんにちは歯科衛生士の大原です。
11月も後半に入り冬の気配を感じるようになってきましたね。
今年は秋があっという間に終わってしまったような気がします。
先日、川原けんこう歯科医院は少し早めの忘年会を行いました。今年は天狗中田本店さんですき焼きを頂きました。美味しい食事と、一年間一緒に頑張ってきたみんなと楽しい会話ができ、とてもいい時間を過ごせました。
年齢の幅はあっても壁を感じることなく過ごせる、とてもいい雰囲気の川原けんこう歯科医院だと思っています。
今回は加齢によって起こる女性の口腔内の変化と歯周病との関係についてお話させて頂きます。40代以降の患者様から『最近口臭がきになる』『以前とは違う口腔内の変化を感じる』などとお聞きすることがあります。お口の中もきれいに清掃されていて、歯周病や虫歯の問題もないのに、口の中の不快感や臭いが気になる・・・原因は加齢に伴う唾液の減少が関係しているかもしれません。
女性は40代半ごろからエストロゲンという女性ホルモンが減少してきます。
エストロゲンが減少すると自立神経のバランスが乱れやすく、交感神経の働きが強くなり、唾液の分泌が減少します。唾液には自浄作用があるので、減少することで口臭につながってしまいます。更年期に入るまで気にならなかった口の臭いが急に気になりだすのは、女性ホルモンの減少による口腔内の変化かもしれません。
そして閉経後はエストロゲンの減少によって炎症性サイトカインという物質が多く産生されるため、歯周病を発症しやすくなります。これを更年期性歯肉炎といいます。女性はライフステージによってホルモンバランスの変化が訪れることから歯周病になりやすいとも言われています。
歯周病のリスクが上がる時期や年代では歯科でのメインテナンスが特に必要になります。
女性ホルモンは体内でのみ生産される物質で食事から吸収することはできませんが、女性ホルモンに似た作用をする成分を含む食材があります。これらの食材をバランスよく摂取し、女性ホルモンを整えることにつながる食生活を心がけるようにしましょう。
・大豆食品
大豆イソフラボンはエストロゲンの働きをサポート作用があります
・亜鉛、鉄分を含む食材
亜鉛は女性ホルモンを作り出す力をサポートし、鉄分はミネラルを体中に届けるサポートをしてくれます
・タンパク質を含む食材
女性ホルモンのもとにもなるコレステロールを補うことができます
・栄養バランスの取れた食事
女性ホルモンを整える食品ばかり食べるのではなく、栄養バランスを意識しましょう
更年期に起こる可能性がある口腔内の変化を事前に知っておくことで早めに対処し悪化を防ぐことができます。そして歯周病の予防のため普段からのホームケアと歯科医院でのメインテナンスの継続が大切です。