熱中症と口腔
こんにちは。歯科衛生士の北川です。
連日暑い日が続き。各地で熱中症が心配されていますね。
学生の皆さんは夏休みに入り、外で遊ぶ時間も増えたのではないでしょうか?
今回は熱中症と口腔内についてお話したいと思います。
熱中症といえば、頭痛やめまい、倦怠感、吐き気をイメージしませんか?
熱中症はひどくなると汗が出にくくなります。
そして、お口の中では唾液が出にくくなります。
唾液には浄化作用、抗菌作用、緩衝作用、再石灰化作用があります。
唾液が少なくなると、虫歯や歯周病、口臭へとつながります。
①浄化作用・・・食べかすなどを洗い流し、初期の虫歯を防いでくれます。
唾液が少ないと食べたものが歯にくっつき、口の中に停滞するので、
虫歯の原因となります。
②抗菌作用・・・お口の中にはたくさんの常在菌がいますが、それらが増殖しないよう抑
え、そしてプラークの発生を抑える効果があります。
また、唾液に含まれる抗菌物質が、細菌が体の中に入ってくるのを防ぐ
効果や、お口の中を細菌がバランスよく保てるよう管理する効果もあります。
③緩衝作用・・・食事をしたあと、特に糖分や炭水化物を摂取した後、お口の中は酸性に
傾きます。この酸性の状態は、歯のエナメル質を溶かし、虫歯の原因と
なります。唾液にはその酸性に傾いたお口の中を中性に戻す作用があります。
④再石灰化作用・・・「再石灰化」とは虫歯菌などがつくった酸で溶かされた歯のエナメル
質表面の無機成分(ハイドロキシアパタイト)が、唾液などの働きで
再び歯の表面に形成される現象のことです。
これらから、熱中症対策だけでなく、お口の中のためにも水分補給はこまめにしてほしいです(^^)
・・・が、落とし穴もありますよ!!
スポーツドリンク、ジュースの飲み過ぎには注意です!!
こまめに水分をとるということは、お口の中の酸性になっている時間が増えるということ!
酸性の時間が増えるということは、虫歯のリスクが増えるということ!
当院でメンテナンスをうけてくださっている方(特にお子さん)はもう既に聞いたことがあるかと思います。
スポーツドリンクには砂糖がたくさん入っています。
スポーツドリンクだけを飲むのではなく、お水やお茶なども取り入れ、上手に熱中症対策をしましょう!
※カフェインが入っているものは利尿作用が働き、熱中症対策としては不向きなので、お茶でもノンカフェインの麦茶がおすすめです!
みなさん、しっかり水分補給をして残りの夏を楽しみましょう♪